飲食店や小売店などで、タブレット端末を使って会計を行っているのを見たことがある方も多いのではないでしょうか。
このようなレジシステムは「タブレットPOSレジ」と呼ばれ、近年多くの店舗で導入されつつあります。
軽減税率制度の開始に備え、レジシステムの入れ替えを予定している事業者のなかには、タブレットPOSレジの導入を検討している方もいらっしゃることと思います。
そこで今回は、注目度が増すタブレットPOSレジに焦点を当て、その魅力やメリット・デメリット、そしてタブレットPOSレジの選び方についてご紹介します。
目次
タブレットPOSレジとは
2019年の軽減税率制度開始に向け、POSレジの導入を検討している店舗・事業者は増えてきています。
POSレジにはいくつかの種類がありますが、なかでも注目を集めているのがタブレットPOSレジです。
タブレットPOSレジとは、iPadやAndroidのタブレット端末等にPOSシステムの専用アプリをインストールし、レジ用の周辺機器と接続して使用するレジシステムです。
中小規模の店舗・事業者にとって、費用面や設置スペース等の問題からPOSレジの導入はハードルが高いものでした。
しかし、低コストで導入できるタブレットPOSレジが登場したことによって、中小規模の店舗・事業者でもPOSレジを導入しやすくなってきているのです。
タブレットPOSレジの5つのメリット
導入しやすさから注目を集めているタブレットPOSレジですが、ターミナルPOSレジやパソコンPOSレジとはどんな違いがあるのでしょうか。
タブレットPOSレジの主なメリットを5つご紹介します。
タブレットPOSレジの導入は比較的低コスト
タブレットPOSレジのメリットとして、比較的低コストで導入できる点を挙げることができます。例えば、主にコンビニやスーパー、レストランなどのチェーン店で導入されているターミナルPOSレジは、安価なものでも1台50万円以上と言われています。
一方で、タブレットPOSレジでは汎用タブレット端末を使用するため、レジ専用ハードウェアであるターミナルPOSレジよりも安価に導入可能です。また、クラウド上でPOSシステムやデータベースを管理するため専用システムを構築する必要がないという点も、導入コストがリーズナブルな理由です。
データ収取・分析など、ターミナルPOSにも劣らない機能
ターミナルPOSレジに比べて導入コストが安い傾向にあるタブレットPOSレジですが、決して機能面で劣っているわけではありません。
ターミナルPOSレジ同様、販売時に発生する各種データを収集・分析して、顧客ニーズの把握や業務効率化に役立てることが可能です。
また、タブレットPOSレジには業種に特化したサービスが数多く存在し、より業態にマッチしたサービスを見つけることができます。
タブレットPOSレジは直感的に操作可能
操作性の良さもタブレットPOSレジのメリットのひとつです。
従来のレジスターに近いターミナルPOSレジやPCで操作するパソコンPOSレジと異なり、タブレットPOSレジではタッチパネルで直感的に操作することが可能です。
そのため、レジ打ち経験がないスタッフであっても比較的容易に操作方法を習得することができ、教育コストの削減にもつながります。
省スペースかつ店内に馴染みやすいデザイン
省スペースでスタイリッシュなデザインもまた、タブレットPOSレジのメリットだと言えます。
ターミナルPOSレジの場合、設置にある程度のスペースを要するため、小規模な店舗だと圧迫感を与えてしまうケースがあります。
一方でタブレットPOSレジは、省スペースかつシンプルなデザインなので店内の雰囲気を損ねることなく設置可能です。また、タブレット端末のみ持ち出すこともでき、レイアウト変更も容易に行うことができます。
必要に応じて各種ハードとの組み合わせが可能
タブレットPOSレジの利点として、必要に応じてレジ用の各種ハードを組み合わせることができる点も挙げることができます。
タブレットPOSレジは、POSシステムの専用アプリをインストールしたタブレット端末のほか、キャッシュドロアーやレシートプリンター、カスタマーディスプレイなどの周辺機器を接続して使用するのが一般的です。
専用ハードウェアとして販売されるターミナルPOSレジと異なり、自社の業態に応じてハードウェアを選択・拡張できるのは大きなメリットと言えるでしょう。
関連記事:あわせて導入! POSレジ周辺機器も軽減税率補助金の対象です
タブレットPOSレジにもデメリットはある?
多くのメリットがあるタブレットPOSレジですが、いくつか注意点も存在します。
導入してから後悔することがないように、事前にタブレットPOSレジの注意点を確認しておきましょう。
安定したネットワーク環境が必要
クラウド上でサービスが提供されるタブレットPOSの場合、安定したネットワーク環境が必要です。
たとえば、お客様対応中に通信が切れてしまうと会計作業が中断してしまうなどの可能性が考えられます。そのため、タブレットPOSレジを導入する際には安定したネットワーク環境の整備が必要になることを覚えておきましょう。
データ通信SIMがセットになっているサービスもあるので、そうしたサービスを選択するのも一策だと言えます。
サポート充実度はベンダーによってまちまち
ターミナルPOSレジは導入費用が高額な分、サポートが手厚い傾向にあります。一方、低コストで導入可能なタブレットPOSレジは、ベンダーによってサポート体制がまちまちです。
初期設定や運用後の疑問・トラブルをスムーズに解決するためにも、あらかじめサポート体制の充実度を確認する必要があると言えます。
タブレットPOSレジを選ぶ際のチェックポイント
タブレットPOSレジのメリットを最大限に生かすためにはどうすればよいのでしょうか。
次は、タブレットPOSレジを選ぶ際に覚えておきたいポイントをご紹介します。
業種・業態に合っているか
タブレットPOSレジを選ぶ際に重要なポイントのひとつが、業種・業態に合ったサービスかどうかです。
業種・業態によって、必要な機能・不要な機能は異なります。タブレットPOSレジを導入したものの不要な機能が多くコストが高くなってしまった、あるいは機能が不十分でメリットを感じられないといった事態を避けるためにも、必要な機能を事前に明確にしておくことが大切です。
近年では、サロン向け、飲食店向け、小売店向けのように業種特化型のタブレットPOSレジが登場しているので、こうしたサービスを利用するのもおすすめです。
周辺機器も含め、予算感はマッチしているか
タブレットPOSレジは、専用アプリをインストールしたタブレット端末のほか、キャッシュドロアーやレシートプリンター、カスタマーディスプレイなどの周辺機器と接続して使用するのが一般的です。
そのため、タブレットPOSレジシステムのサービス利用料だけに注目するのではなく、必要になる周辺機器も含めて予算とマッチしているかを確認するようにしましょう。
サポート体制は充実しているか
先述の通り、タブレットPOSレジは安価に導入できる反面、ベンダーによってサポート体制にバラつきがあります。
「導入したものの使いこなせない…」といった事態を避けるためにも、事前にサポート体制の充実度をチェックすることが大切です。
具体的には、周辺機器の設置作業や商品マスタの登録代行、電話サポートなどのアフターフォローなど、導入から運用までしっかりとサポートしてくれるベンダーを選びましょう。
ビジネスに合ったタブレットPOSを導入しよう!
今回は、POSレジサービスのなかでも近年注目度が増している「タブレットPOSレジ」についてご紹介しました。
低コストで実用性も兼ね備えたタブレットPOSレジは、今後ますます導入店舗が拡大していくことが予想されます。
今回ご紹介した情報も参考に、自社・自店舗に合ったタブレットPOSレジを導入してみてはいかがでしょうか。
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