ホームページ活用マニュアル2020.09.26[土]
販売チャンスを広げるホームページ問い合わせフォーム
近年では各種SNSなどの普及にともない、インターネットを利用した商品のプロモーションは多様化してきました。そして、自社のホームページを開設し、製品の販売やプロモーションなどを行っている企業の中には、ホームページ上に問い合わせフォームを用意することで、消費者側からの声を受け取るための体制を整えている企業も多いことでしょう。問い合わせフォームは、販売チャンスを広げるために有効な手段であり、正しい使い方を心がければその効果は大きいと言えます。
しかし、問い合わせフォームを用意しているにもかかわらず問い合わせが少なく、電話による問い合わせの方が多いという企業も存在するようです。このような場合、問い合わせフォームの入力項目が多すぎるなどの理由から、入力作業を面倒だと感じてしまい、ユーザーが途中で断念している可能性があります。
今回は、問い合わせフォームに関する問題を解決し、販売チャンスの拡大に有効活用するための具体的な方法などを紹介していきたいと思います。
利用者が面倒に思わない環境を整える
冒頭で触れたとおり、問い合わせフォームを利用するユーザーが、手続きを途中で断念してしまう原因の一つとして、入力項目が多すぎるといった点が挙げられます。このような点を改善するためには、問い合わせフォームの本来の目的が、ユーザーの疑問を解決することにより商品やサービスを購入してもらうことにつなげるためであるということを再認識する必要があります。この点を改善するためには、必要ではない個人情報をむやみに入力させないように心がけましょう。
まず、問い合わせフォームにおいて必要な情報と不要な情報をはっきりさせる必要があります。例えば、サービスの提供や折り返しの連絡を行う場合、ユーザーの名前だけでなくメールアドレス、あるいは電話番号などが最低限必要な情報になります。一方で、無駄な項目として挙げることができるのが、メールアドレスの確認項目(同じアドレスを2度入力させる項目)、住所の建物名(ビル名)、ファックス番号、フリガナ、問い合わせとは関係のないアンケート項目などです。これらは問い合わせそのものに対しても不要であるだけでなく、本来必要のない個人情報の入力を要求していることにもなりかねないため、コンプライアンス面から考えても好ましくありません。不要な個人情報を要求されることで不信感を抱くユーザーもいることを考慮し、入力項目を選定する必要があると言えるでしょう。
問い合わせフォームを利用するのは消費者だけとは限りません。例えば、BtoBでの商談を希望する新規の取引先等が利用することも想定しなければいけません。このような場合も、問い合わせフォームから入力してもらう項目は最小限にとどめ、さらなる情報が必要であれば、実際に顔を合わせた際の名刺交換などでフォローすることが好ましいでしょう。
入力項目の分割と半角全角の判断は利用者にさせない
ユーザーの途中離脱を防ぐためには、問い合わせフォーム自体の利便性を考える必要があります。その中で、フォーム内の各項目をできるだけ分割しないという方法は有効な対策となります。例えば、郵便番号の入力フォームがハイフンを挟んで2つに分かれていたり、電話番号が3つに分かれたりすると、ユーザーは面倒だと感じてしまい、途中で入力を諦めてしまう可能性が考えられます。このような項目はできるだけ一つにまとめ、ユーザーが入力しやすいと感じられることができる入力フォームにしましょう。
また、同じ理由から、半角、全角の指定をできるだけしないということも、ユーザーを途中離脱させないためには有効な手段と言えます。例えば、電話番号は半角が指定されているが、住所の数字は全角が指定されているようなケースでも、ユーザーは面倒だと感じてしまい、入力を途中で断念してしまうことが考えられます。半角、全角の指定がされるのは、文字化けを防ぐためといった理由が挙げられますが、より利便性を向上させるためには、半角、全角のどちらかにする必要があります。また、システム上それができないという場合は、フォームから入力文字を指定してしまい、自動的に半角、全角に切り替わるよう、設定をし直すといった配慮も有効になります。
入力したエラーはできるだけリアルタイムで表示する
問い合わせフォームの項目をすべて入力し送信ボタンを押したら、一カ所だけ入力ミスがあり、すべて最初から入力し直しになってしまった経験をされたことはありませんか。入力項目が多い上に、このようなことが起こってしまうと、ユーザーはもう一度入力することが面倒になってしまい、その場で問い合わせを断念してしまう可能性が高くなると考えられます。このような問題への対策としては、どのような対策が有効か考えてみましょう。
そもそも、このような事例はサイト上での問い合わせがあまり一般的ではなかった頃に開発されたシステムが原因として考えられます。比較的新しいシステムを利用した問い合わせフォームでは、入力に誤りや抜けがあった場合、リアルタイムで入力ミスを知らせるメッセージが表示されるシステムが浸透しています。このようなシステムを活用すれば、入力ミスや入力漏れによる項目の再入力を防ぐことができ、入力途中でのユーザーの離脱を防ぐことにもつながります。
新しいシステムを導入して問い合わせフォームを改善するためには、コストがかかってしまうかもしれません。しかしながら、面倒な再入力を理由とするユーザーの途中離脱を減らすことができれば、新規の問い合わせを獲得するチャンスを大きく広げることができるでしょう。長期的な視点から考えると、コストをかけてでも入力フォームの改善するのも一策であると言えるでしょう。
まとめ
いかがでしたか。今回は、ホームページ上における問い合わせフォームに着目し、商品の販売チャンスを拡大するために、どのように活用できるかを考え、改善方法や注意すべき点などを紹介しました。
ホームページにおける問い合わせフォームは、「問い合わせがあるといいな」といった軽い気持ちで設けられている場合も多く、利便性についてあまり考えられていないことも少なくありません。そういったケースでは、問い合わせフォームの利便性を追求することが販売チャンスの拡大につながるという考え方をしていません。しかし、問い合わせフォームの利便性を改善することで、問い合わせが増加する余地があると捉えることもできます。
このことから、利便性を考えた問い合わせフォームの作成は、商品の販売を行う上でのプロモーションの一つであるというように考えることが大切です。どのような改善を行えばユーザーが積極的に問い合わせフォームを利用してくれるようになるのかを十分に考え、活用する必要があると言えるでしょう。この機会に、自社のお問い合わせフォームを見直し、改善できる点がないか確認してみてはいかがでしょうか。
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