昨今、FacebookやTwitterなどのSNSをマーケティングで活用することは、大企業を中心に一般的になってきています。中小企業でも、FacebookページやTwitterアカウントを開設している企業は多いようです。
しかし、アカウントを開設したものの十分に活用できていない、という企業も多いのではないでしょうか。今回は、SNSを活用することの利点と活用方法をご紹介します。
気軽な情報発信ツールとして
FacebookやTwitterでは、ブログや公式ホームページのようにデザインやレイアウトに凝る必要がありません。例えば、必要なのは数行のメッセージだけという場合もあります。1回の投稿に1分もかからず、日常業務の隙間時間で情報を発信することが可能となるので、気軽な情報発信ツールといえるでしょう。
投稿する内容は、企業の方針や目的で異なるでしょう。SNSを活用するのであれば、情報を提供するターゲットを明確にすること、中長期的な視点で施策を行うこと、自社の商品やサービスを魅力的に伝える、という点を念頭に置いて取り組むことがとても重要です。
例えば、新商品の紹介や利用してもらいたい施設を紹介する場合、ターゲットとなる相手は誰でしょうか?以前利用してくれたユーザーや、利用を考えているユーザーかもしれません。
紹介する内容を分かりやすく伝えるため、文章に加えて写真も投稿するのが効果的となります。説明が必要な内容のみを端的に記載し、魅力的な写真を数枚投稿するだけでも、十分に伝えたい内容が伝わるでしょう。写真はスマートフォンで撮影した画像でも構わないので、定期的に投稿するようにしましょう。こまめに更新することで、その情報を楽しみにするユーザーも出てくるはずです。
このように気軽に情報を発信できるのは、FacebookやTwitterならではの特徴です。まずは難しいことを考えずに、その日そのときの情報を発信してみてはいかがでしょうか?例えば、建築業であれば今日の現場の様子、飲食店であれば今日の日替わりランチなど、日常の一場面を知ってもらうことによって、ユーザーがその企業をよく知ることができ、身近な存在と感じてくれるかもしれません。
情報があふれる時代だからこそ、発信し続けないとユーザーには気付いてもらえません。また、発信を続けていくうちに、ユーザーが求めている情報やユーザーの反応が良い情報がどのような内容なのかを徐々に把握できるようになります。それは、効率的な情報発信をするための助けとなってくれるでしょう。
ユーザーとのコミュニケーションツールとして
FacebookやTwitterの大きな特徴として、双方向性である点が挙げられます。従来のチラシ配布や、ダイレクトメールなどは一方的な情報発信でした。しかし、FacebookやTwitterではユーザーから直接反応があり、コミュニケーションを図ることができます。そのためFacebookやTwitterといったSNSを通してユーザーと接する場合でも、リアルなビジネスでお客さまと接するときと同じように、どういった情報を提供すればユーザーが満足し信頼してくれるか、を考えて行動することが大事です。
ユーザーとのコミュニケーションの第一歩としては、こちらからシェアしたり、フォローしたり、コメントを投稿することからはじめることができます。また、ユーザーからコメントがあったり、シェアして頂いたりとアクションがあった際には、すぐに返信するように心掛けましましょう。ユーザーに質問を投げかけるような投稿も効果的です。何か企画を計画している場合には、ユーザーにも企画の提案を頂いたり、企画に対する感想を求めたりすることもできます。そうしたアクションを投げかけることによって、ユーザーの考えや好みなどを知ることができ、それは次の情報提供で利用できます。
このように、SNSをユーザーとのコミュニケーションツールとして利用すれば、ユーザーとの信頼関係を築くことができます。この交流を通じてファンを増やすこともできるでしょう。ファンはやがて、リアルなビジネスでのお客さまになってくれるかもしれません。
広告ツールとして
FacebookやTwitterなどのSNSは、広告ツールとしても活用できます。いずれも少額からできるセルフサービス型広告機能があり、住んでいる地域のみでなく、趣味・関心などでターゲットを絞った広告配信を数千円の予算で実現することができます。
FacebookもTwitterも、ユーザーが登録した内容や過去の投稿内容から趣味や関心を判断します。いずれのユーザーも、自分が今やっていることや好きなことなどを投稿しています。そして、投稿内容がデータとして蓄積されますので、「人」単位でユーザーの趣味や関心事を正確に把握し、ピンポイントに広告を配信できるのです。
広告を適切に配信するために、SNSを戦略的に使い分けることが大切です。というのは、多くの企業は複数のSNSを活用している場合が多いからです。そして、SNSにはそれぞれ特徴があり、ユーザー層も違います。例えば、Facebookの特徴は実名登録という点です。実名登録なので実世界でもつながりのある場合が多く、投稿内容もそういう人へ向けての近況報告などが多く見受けられます。ですから、Facebook上で情報を拡散するとしても、本当に有益な情報や信頼できる内容が多くなります。しかし、あまりにも砕けすぎた内容やあからさまな宣伝ばかりの内容だと、拡散してもらえない可能性があります。
一方、Twitterの特徴は拡散力に優れているという点です。リツイート機能によって、友だちという枠だけでなく全く関わりのない人のところまで情報を拡散することができるからです。そのためデメリットとして炎上しやすいという面はありますが、内容が面白ければ、より多くのユーザーの心をつかみとることができ、情報は広まることになるでしょう。
ユーザー層について考慮することも、SNSを効果的に利用でする上で大切です。例えばFacebookの10代の利用は少ないですが、20代〜60代までの幅広い層で利用されています。逆にTwitterに関しては、主に10代〜30代の方に多く利用されています。ということは、内容によってはFacebookに力を入れた方が効果的な場合や、Twitterの方が効果的な場合があるということです。
SNSは同じ趣味や関心を持つ人はお互いが知り合う場であることも多く、「いいね!」や「シェア」によってさらなる拡散を期待できます。SNSの特徴やユーザー層を考えて広告を配信するなら、より効果的に広告ツールとしての活用できます。
まとめ
情報があふれる現代において、FacebookやTwitterなどのSNSは自社や商品を知ってもらうためのとても有力なツールの一つです。まずは簡単な文章で、気軽に情報発信をはじめてみてはいかがでしょうか。情報を発信するうちに、ユーザーが望む情報が分かってくるでしょう。
また、定期的に情報を提供しているうちに、ユーザーとコミュニケーションが取れるようになり、そのユーザーがお客さまになるという良いサイクルが期待できます。
SNSの特徴やユーザー層を考慮することによって、広告ツールとしても細かなターゲット設定ができます。ビジネスをドライブさせる際には、SNSを広告ツールとして活用することを検討してみてはいかがでしょうか。